2012/06/15

6.14 こんにちはブライアン/ WE ARE ALL BRIAN

今度の土曜日、
路地と人でブライアン・ホウの1周忌を記念して、
ブライアン・ホウと、ブライアンの仲間たちを捉えた映画
『ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1』を追悼上映します。

亡くなった方の追悼で
「こんにちは」というのはヘンじゃないかと思うかもしれないけど、
わたし自身、ブライアンを映画の中でしか観た事がないので、
亡くなったときいても実感がなくて、まだどこかに居るような気もしてます。
そしてパーラメント・スクエアにはいなくても、
たとえばイラクとかパレスチナとか、、今なら福島かもしれませんが、
そんなところでやっぱりマイクロフォンをもって、
子どもたちを殺すな、と叫んでいるように思います。
なので、おーい、ブライアン、元気でやってますか?
そんな呼びかけにしたいなと思いました。


ブライアンが亡くなった2011年は、
アラブの春に始まり、スペイン、N.Yのウォール街占拠と、
世界で民衆蜂起の流れがありました。
日本でも原発事故が起こり、人々が多くの抗議の声をあげました。
それまでのひとりのリーダー主導の運動ではなく、
“みんな”による運動が世界で起きたその「プロテスターの年」に、
ブライアンが入れ替わるように亡くなったのは、
わたしにとって象徴的なことのように思えます。

それは、
廃刊したアメリカの雑誌『Punk Planet』の最終号の表紙に書かれていたという、
これは最後 の号である。このあとは、きみたち自身で闘うのだ
ということばを思い出し、
これからはわたしが、だれもが、ひとりひとりが、
「ブライアン」であり、
自分にとっての「パーラメント・スクエアSW1」を見出し、
とにかく、ベストをつくせ、ということなんじゃないかと思っています。

ブライアンの映像をみてると、涙がでます。
言葉に、行動に、まったくの躊躇がないのです。
どうしてここまで力を注げるかっていうくらい、
全力で命を守ろうとしているのです。
それは命に向かう態度としてあまりにまっとうで、
それ以上のこともなく、だから涙が出るのだと思います。
ここまでのことはできないよ、と思うかもしれないけれど、
そういうことじゃなくて、
おまえのベストをつくせ、ということなんだと思います。
だからわたしもベストをつくそうと思います。
2011年のあの日から、そんなふうに思っています。







2011年6月18日、この世を去ったイギリス反戦運動のシンボル、
Brian Haw(ブライアン・ホウ)。
路地と人では、今年の6月16日、ブライアンの一周忌を記念して、
ブライアン・ホウと、ブライアンの仲間たちを捉えた
ドキュメンタリー映画『ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1』を、
監督の早川由美子さんを招きして上映致します。また追悼に合わせて用意された特別映像、
ブライアンからの日本へのビデオメッセージも上映致します。
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2012年6月16日(土)
開場18:00 上映開始18:30☆本編上映後、特別映像有り
入場料:500円
会場:路地と人



“表現の自由、デモ活動の権利を奪おうとする政府や警察に、
たぐいまれなる勇気とユーモアで対抗し続ける彼ら。
その姿は、観る人全てに勇気と希望を与える…!”


今からちょうど11年前、2001年6月2日にイギリスはロンドンのど真ん中、
パーラメント・スクエアにやってきたブライアン・ホウ。
まずブライアンは「イラクの子どもたちを殺すな」と叫び、反戦のプラカードを掲げます。
その日からブライアン・ホウの年中無休の抗議活動は始まりました。
ロンドンの国会議事堂前で日々、反戦を叫ぶブラアイアンの声は、
人々の心を動かし、仲間が集い、いくつものプラカードが立ち始めます。
イギリス議会の妨害に合いながらも、2011年肺がんに倒れるまで抗議は続き、
そして2011年6月18日、ブライアンはついに永えの眠りにつきました。






ーひとつのマイクロフォンから、ヒューマンマイクロフォンへー
“We are ALL Brian!! ”ーby イルコモンズ

2011年は、チュニジア、エジプトなどでの民主化運動 “アラブの春”にはじまり、
スペイン、アメリカのN.Yウォール街占拠と、
世界各地で人々が社会変革を求めて立ち上がる民衆蜂起の波が起こりました。
N.Y占拠では、特定のリーダーだけがマイクロフォンを握るのでなく、
そこに集まった人々、ひとりひとりがヒューマン・マイクロフォンとなって抗議の声をあげました。
そんな世界規模でのプロテスター(抗議者)たちの声が渦巻くなか、
マイクロフォンと、たくさんのピンバッチのついた帽子を残してこの世を去ったブライアン。
たったひとりの抗議から始まった、ブライアンと仲間たちの闘いの日々、
彼らが守ったもの、残したものは何だったのか、
激動の年を越えた2012年の日本に生きるわたしたちに、
ブライアンと仲間たちの意志はどう紡がれるのか。
自分に中に『パーラメント・スクエアSW1』見出すこと、
自分たちの手で暮しを守っていくこととはどんなことなのか、、etc.
「ブライアンと仲間たち」を観ながら、そんなふうなこともお話できればと思います。

また今回の特別映像、ヒロシマ映画祭においてのブライアンからの日本へのメッセージも、
今、核や原発問題で揺れる日本にとって、新たなメッセージとなることと思います。
みなさまのお越しを心よりお待ちしています。