2012/01/26

1.26 Bereavement of Nukes 忌原發



BOHEMIAN PUNCH ACT.1 Bereavement of Nukes

パフォーマンス「忌・原發」:BOHEMIAN PUNCH 
撮影/編集:中村友紀
場所:Nakano, Ebisu, Roppongi /中野、恵比寿、六本木



昨年のクリスマス間近の12月23日の祝日、
わたしがしているボヘミアン・パンチで、
「忌・原發」の旗を持って、街を歩きました。
撮影は映画「素人の乱」監督、中村友紀さん。
この映像はそのときの、ささやかな記録です。

デモが大通りを走る乗り合いバスだとしたら、
この日わたしたちがしたのは、
路地裏を自転車で走るようなことだった。

デモからみえる、沿道の側に入り込んでみたい。そう思った。
わたしが立ってみたいのは、沿道とデモの分断線の線上。
そのふたつが、つながるように。


2011年の終わりがみえた頃、
2011年でできることをしておきたくて街を歩いた。
12月の寒い日で、寒さに震えながら街を歩いた。
わたしたちはこの旗をもっているあいだ、
この世のものじゃないんだ、とふたりで話し、
実際、わたしたちは影のようにそこにいた。
いま、わたしはこれと同じことはできないだろう。
こんなふうに、死に神のようになるのは、
体力も気力も奪われる。
ほんとうに冷たくなる。
けれど、これはあの12月の末にする必要があって、
そうした。そうできて良かった。


その日は、晴天で風が強い日だった。
寒さで震えながら、わたしたち三人は、
クリスマスで華やぐ街の中で佇み、路を歩いた。
「ふつうの生活」に戻りつつある風景の中で、
小さなノイズとなっていた。
そのノイズを無視する人、避ける人、
耳を傾け、ことばをかけてくれた人がいた。


動物的な勘と、鋭い理性で映像を撮ってくれた
中村友紀さんに感謝してます。
友紀さん、ありがとう。

そして旗を持っているとき、声をかけてくれた人、ありがとう。
そのあいだ、人間でいられました。

今年は、こんなことしないでいいように、なればいい。
明るくなればいい。