2012/01/07

凍れる泉

きょう、外灯がついた。
そのほかのいろいろ不備や壊れてるところも
不動産屋さんが修繕してくれることになった。
よかった、、!
地元密着型の不動産屋さんは対応も早いし、ほんとに頼りになる。


暗やみだったところに灯りがつく。
電気が付くって、やっぱりうれしいものだ。
しみじみ解った。
灯火なのだ。


きょうは一日寒かった。
暦でいうと小寒 しょうかん、だって。
冬至から数日たって、少しずつ日が長くなってきたかな。
すこしずつ季節は動いている。
あと数日すれば、日本の暦では、
「水泉動」、“地中で凍った泉が動き始める” という。

いまはまだ、凍った泉。

冷たいと身体も心もこわばる。
それは人間や動物だけでなく、土地や、部屋も同じように思う。
引越して数日経ったけれど、この部屋はどこまでも冷えている。
そして堅い。
ドアも、蓋も、壁も、床も、窓も。
排水溝の蓋も、蛇口も錆び付いて動かなかった。
こんなに早くKURE-556(錆び止め)が役に立つなんて。
一家に一本、KURE-556

どうやら長らくこの部屋には人が住んでいなかったもよう。
そういうのって、解るものだ。
人の温度がない。
記憶が途切れている感じがする。
ずいぶん放っておかれたのだろう。
隣が空き地なだけに、風当たりも強い。
吹きっさらしの野ざらし。
庭の木にも愛想がないの。
かわいそうに。

ずっと凍ったままだったんだろう。

まだ溶けるのに時間がかかる。
わたしもそうだ。
すこしずつ柔らかくなっていこう。
こわばった泉のその底に、手を当てていこう。


リネンの刺繍、ハミングバードで、
来る春を夢見る。