2012/01/26

1.26 破壊と誕生


わたしの遺伝子レベルで影響を受けている漫画家、
大友克洋先生の一大原画展が行われるという。
このポスターをみただけで涙が出る。

なんていう力だろう。
肉体が機械もろとも、ぐちゃぐちゃの塊が突き上がる。
それを司る、こども。
ものが、エネルギーを撒きちらしながら生まれる、
生まれたぞって、破壊しながら、暴れながら生まれてくる、
そんなエネルギーを描いてきた人だと思う。

大友先生の漫画を読まなかったら、今のわたしはない。
輪郭から建物の線、台詞の線まで真似をしていた。
乗り物、建物、風景の中のノイズ、ことば、明朝体、
不良、悪人、偽善者。
こども、おとな。
擬音。日本の音。日本人の癖。肉体。遺伝子。
人間の冷たさ。愚かさ。
絶対的な力。兵器。暴力。戦い。
超・能力。宗教。宇宙。
そして人間の野生。
そんなものの描き方を大友さんの漫画から教わった。


宮城県出身の大友さんが考えたあげくの、震災のための企画という。
原発事故以来、幾度となく読み返したAKIRA、
それが東北につながっていく。いまこのときに。
考えただけで涙が止まらない。