2012/01/13

感電、する


PUBLIC EYES による「世界最悪企業2012年」オンライン投票。
今のところ、TEPCO 東京電力が堂々1位。

福島、日本だけの問題じゃなく、
地球規模での環境汚染を引き起こしたことを考えれば当然の結果。
荒れ狂うGODZILLA。
でもGODZILLAが悪いのではないね。
哀しき猛獣。



東京電力、
東京の電力、
東京のための電力、
東京にすむわたしたちが使う電力。
その電力がどこから来るのか、
いつのまにかコンセントの向こう側を想像できなくなっていた。






  2011年3月、首都圏に住む私たちは東日本大震災を経て、
  東京電力福島第一原子力発電所の事故を目の当たりにしました。
  事故を起こした電力会社は国と財界に保護されて破綻を免れるばかりか、
  消費者に「計画停電」や「節電」「値上げ」を強いています。
  原子力政策や電力供給のあり方は結局何も変わらないのでしょうか?
  私たちはいままで当たり前に消費するだけだった電気について、
  もっと積極的に考えていかなければなりません。

  アーティスト・ラン・スペース、merdreはアーティストの立場から、
  「未来の電力」について考え、「hARTsuden」を開催します。
  電気を自給自足できる作品、自ら発電する作品を首都圏で活躍する
  メディア・アーティスト5人(大城真、菅野創、堀尾寛太、
  芝辻ペラン・ステファン、矢代諭史)がそれぞれ異なるアプローチから発表します。


3.11以降、
メディア・アーティストにとって、またメディア・アートそのものも、
「電気」との関係性が大きく問われた時間だったのではないかな。
観るわたしもコンセントの向こう側からやってくる「電気」、
また「電力」と向きあった期間だった。

昨年の東京藝術発電所による展示とライヴパフォーマンスは、
太陽熱や自転車発電による電力を、作品やパフォーマンスに昇華させていた。
エネルギーの循環を観た。
コンセントの向こう側でなく、自分たちの手による電気、
そこでエネルギー=熱の循環は、命の循環でもあるのだな、と思った。


ということで、2012年の幕開けはこの展示から観に行った。
「hARTsuden」。
大城真、菅野創、堀尾寛太、芝辻ペラン・ステファン、矢代諭史という
メディア・アーティストによる展示、
矢代くん、大城くん、堀尾さんの作品は、毎回わくわくさせられる。
彼らが今なにを作るのか、非常に興味があった。

人間が電気を発電する、という仕掛けもあるけれど、
それ以前に、電気に触れたり、感じたりと、電気を身体で確かめる、
ラディカルな展示だった。
そして、感電した。

芝辻ペラン・ステファンさん、矢代くんの作品は象徴的だった。
電気と人間、電気を使う人間という関係だけでなく、
電気を通す人間、という発見があった。
これはそうかって、目が醒めた。
メディア=媒体というのは、自分の肉体の中にもあるのだなと思った。
肉体も電子の触媒になる、ということを観て感じた。
それって、メディア・アートの根本的なことなんだろうけど、
ぞくっとした。

しばらく、底冷えする古民家のその部屋で、彼ら/作品を眺めていた。