2012/05/25

5.24 沈黙をやぶる音


























読みたい本は山ほどあるけど、読んでみようか。
良心のトランペット』。
世紀のワシントン大行進のその後、
人種問題から反戦の国際的連帯へ声をあげた、
マーチン・ルーサー・キングの最後のことば。




“アメリカ黒人の公民権運動は、
あの輝かしいワシントン大行進で絶頂期をむかえたあと、分裂し、
暗い暴動の季節にはいった。キングは、大都市のスラム街で、
社会の最底辺にあえぐ大勢の貧困者や怒れる青年たちと生活をともにするうち、
社会に暗黒の行き詰りをもたらしている一連の問題の解決を阻むものに目を開いた。
彼が日夜とりくむ国内の闘争における非暴力と、
戦争という国際的暴力の否定とは、ここに一直線上につながった。

キングは〈沈黙に終止符を打ち、良心に従って〉ベトナム戦争反対に踏み切った。
政府とのあいだの調停者的役割を捨てて対決姿勢をかため、
さらに、アメリカの戦争政策のもとに同じ運命におかれている
他国の貧しい人々との国際的連帯をめざしたとき、彼の暗殺は時間の問題であった。
遺著となった本書は、現代が直面するもっとも切実な課題
――人種差別、貧困、青年の疎外、非暴力と平和をめぐる講演集であり、
非暴力運動による世界平和の実現を訴える、キング師最後のメッセージである。